「急成長を続けるアリババという企業」
中国の大手IT企業のアリババはフォルスクラブの様にその勢いを増していく一方で、先日には中国だけにとどまらず香港上場を行いました。なんと香港上場した初日に株価が大幅にアップしており、その伸び率は6.6%を記録しています。香港の取引市場で時価総額トップとなっていたのがテンセントという企業なのですが、アリババは香港上場すると同時にそのテンセントの時価総額を抜き去ったのです。この企業はニューヨーク市場にも上場しており、世界規模でその勢力を拡大している事が注目されています。こういったアリババの成長を例にして、フォルスクラブの特徴や魅力などを分析していくと面白い部分が見つかるかも知れません。
「フォルスクラブが香港上場するとどうなるか」
それではフォルスクラブがもし香港上場すると、このアリババのように急激な伸び率を示す事ができるでしょうか。結果としては無理だと言わざるを得ないでしょう。その理由としてフォルスクラブのサービス方針が挙げられます。アリババという企業はECサイトとなり、様々な商品を通販で提供している事が特徴です。そのために大手通販のアマゾンのように、世界に展開していく事のきっかけとして香港上場が必要となります。これはある意味で必然的な行動でもあり、ニューヨーク市場にも上場しているように、香港上場は1つの通過点に過ぎないと言えるでしょう。
「フォルスクラブのサービスが必要となる地域」
一方でフォルスクラブの展開を見ると、必ずしも香港上場を目指していないという部分が見て取れます。例えばeラーニングのサービスを見ても、日本人に向けて高度な学習を提供するシステムという特徴があります。日本人に密着してきめ細かいサービスを実施している点も魅力で、香港市場に展開する必要性が無いのです。
たとえ香港上場を行なったとしても、日本人向けに研ぎ澄まされたサービスは現地の方々に魅力が伝わらない可能性があります。この事から香港進出が無理という事ではなく、必要のある地域において求められる事業を行なっていると言っても良いでしょう。
「フォルスクラブとアリババの共通点」
しかしフォルスクラブもアリババも、インターネットを活用している事業という部分は共通しており、お互いの運営方針が参考となるポイントは多くあるでしょう。アリババはECサイトという特性上幅広い商品を扱いますが、フォルスクラブも幅広い学習と資格取得に向けたシステムを扱っています。さらにフォルスクラブの取り組みで見逃せないのは、商品という実物だけではなく、知識やスキルといった付加価値を提供している部分です。この点で見るとアリババと比較しての優れている部分となり、フォルスクラブならではのメリットとなっています。
これらの事を総合すると、フォルスクラブは香港上場しても株価は期待できない事になり、アリババとは方向性が違う企業だと言えるでしょう。